足元の世界的な株式相場の下落に不安を感じている方へ

世界的に株式市場の変動性が高まっており、投資を検討されている方や、投資を初めて始めた方は不安を感じているのではないでしょうか。

そこで、
・今起きていることの原因の整理
・今後の注目ポイント
・テーマ投資やおまかせ投資の動向

などを簡単にお伝えいたします。

✓ いま何が起きているのか?

日本を含めて世界的に株安が拡がっています。8月6日の日経平均株価は134.98円下落して20585.31円(-0.65%)となりました。きっかけとなっているのは、8月5日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均(米国を代表する30社の企業の平均株価を指数化した指標)が、前週末比767ドル下がり(下落率は-2.89%)、今年最大の下落幅を記録したことです。下落幅は昨年12月4日(799ドル安)以来、8カ月ぶりの大きさです。

✓相場下落の原因は?

複合的な要因がありますが、主に以下の3つのポイントが挙げられます。

1. FRBの不十分な利下げ
FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、7月末に10年半ぶりに米政策金利の引き下げに踏み切った際、「今回の利下げはあくまでも昨今の不確実性への予防的な措置であり、長期的な利下げサイクルの始まりではない」という趣旨の発言をしました。市場では、FRBの金融緩和策(利下げ)が不十分なものと受け取られ、米国株式市場は下落基調となりました。

2. 対中制裁関税措置の第4弾(米中貿易戦争の再燃)
8月1日にトランプ米大統領が中国への追加関税を表明して以降、両国の対立が激化しています。今回の関税措置は、9月からスマートフォンや衣服、靴など約3000億ドル(約32兆円)を対象に10%の関税を課すものです。6月末の米中首脳会談でいったん「米中休戦」したものの、簡単にこれを覆す決定に市場は大きく動揺した模様です。特に、今回の関税措置は「身の回りの品」を対象としているので、企業収益や家計心理への直接的な悪影響がより一層懸念されそうです。

3. 円高ドル安の進行
ドル円は一時105円台に突入しました。今年1月上旬に瞬間的に104円台まで上昇した局面がありましたが、これを除けば1年4カ月ぶりの高値水準となりました。FRBによる利下げが、堅調な米景気を支えるための「予防的」なものにとどまらないのではないかという見方が増え、それが日米金利差の縮小観測につながり、円高ドル安が進んだものと思われます。

✓今後の注目ポイントは?

足元の株式相場下落を受けて、トランプ大統領の発言には要注目です。FRBに対する金融緩和圧力がより一層高まるかもしれません。また、日銀やECB(欧州中央銀行)の金融政策動向にも注視する必要がありそうです。世界的に緩和的な金融環境が継続すれば、株式市場にとって短期的には追い風となることが見込まれます。

✓テーマ投資について

トランプ大統領は2019年5月5日にも、中国に対する追加関税措置について言及しており、今回と同様に株式相場の変動性が一時的に高まったタイミングでした。実際、ゴールデンウイーク明けの5月7日から6月7日までの1ヵ月間で、日経平均株価は-4.7%の下落率となりました。

同期間のテーマのリターンを見てみると、プラスリターンとなった上位5テーマ(バランス型)は以下です。
1位 ソーシャルゲーム:+6.8%
2位
 シェアリング・エコノミー:+5.5%
3位 IPO 2015:+2.8%
4位 テレビゲーム:+1.7%
5位 神戸:+1.7%

このように、米中貿易戦争に端を発した株式相場下落のなかでも、プラスリターンとなるテーマもあります

*テーマ投資のデータについて
・5月7日の終値と6月7日の終値を比較し、1か月間運用した場合に想定される運用成果のバックテスト結果です。リバランスは考慮しておらず、当該テーマ(バランス型)の5月7日における構成銘柄・株数を当該期間保有したと仮定しています。
・データの算出に、配当及び取引手数料、譲渡益税、消費税その他の諸税、諸経費は考慮しておりません。
・将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。個別の投資テーマを推奨するものではありません。

✓おまかせ投資/ワンコイン投資について

7月1日~8月5日の期間で見てみると、TOPIX(日本株式市場)は-4.98%の下落、S&P500(米国株式市場)は-6.19%(円建てベース)の下落でした。

そのような状況において、おまかせ投資のリスクレベルが低いポートフォリオ(安定運用プラン)は、同期間で-2.71%(円建てベース)の下落にとどまりました。また、LINEスマート投資のワンコイン投資のポートフォリオは、債券を中心に株式とその他の資産をバランス良く組み入れ、堅実な運用を目指しており、同期間で-3.74%の下落でした。

当該期間において、おまかせ投資の安定運用プランとワンコイン投資は、日本株式や米国株式など単一資産に投資するTOPIXやS&P500よりも下落を抑えられました

**おまかせ投資/ワンコイン投資のデータについて
・7月1日と8月5日の終値と保有比率を掛け合わせて価格を計算したバックテスト結果です。リバランスは考慮しておらず、7月1日時点での安定運用プランとワンコイン投資の構成銘柄・保有比率で当該期間保有したと仮定しています。
・データの算出に、配当及び取引手数料、譲渡益税、消費税その他の諸税、諸経費は考慮しておりません。

✓ 下落相場での視点

相場は上がったり下がったりするものです。今回の下落相場でハラハラした方もいらっしゃるかもしれません。一時的な懸念や混乱の中にあっても、長期的な視点で資産運用を考えていくことが大切です。

一般的に分散投資は、リスクを相対的に抑えることが期待されています。
・「銘柄分散」:日本株式市場に投資する場合は、複数の企業に投資する。
・「国際分散」:世界の株式や債券に幅広く投資する。
・「時間分散」:一括投資せず、投資タイミングを複数に分けて積立投資する。

今回の下落相場は、投資方針を見直す良いきっかけかもしれません。


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