見出し画像

FOLIOマンスリーレポート(2018年9月)

8月のマーケット概況

8月の日本株式市場は、トルコ危機や米中貿易摩擦の激化など、株価にとっての悪材料は多かったものの、米国株式の新高値更新や円安の動きに支えられ、7月末の日経平均株価22,553円から約300円上昇した22,865円で終了しました。月間の上昇率は+1.4%でした。

トルコ危機は、トルコで拘束されている米国人牧師の解放を巡り、米国がトルコへの大幅な制裁関税を行ったことをきっかけに起きたトルコの通貨リラの暴落です。これにより、日経平均株価は一時22,000円を割り込みましたが、トルコリラが反発したことや、日本経済への直接的な影響は少ないとの見方から、翌日には値を戻しています。

そして米中貿易摩擦ですが、米国は23日、中国に対し2回目となる160億ドル相当の追加関税を発動し、即座に中国も同額の報復関税を発動しました。これにより摩擦激化の懸念が高まりましたが、 NAFTA(北米自由貿易協定) 再交渉協議で米国とメキシコが合意したことで一転、貿易摩擦の懸念は薄まり、米国の複数の株式指標が過去最高値を更新しています。

日本株式も、この米国株式高と、110円台という水準を維持した為替レートに支えられ23,000円を一時回復するまで上昇しましたが、月末には売り圧力も高まり22,865円で終了しました。

テーマのリターンランキング

8月の1ヶ月間での日経平均株価は上昇率+1.4%に留まりましたが、FOLIOのテーマには5%以上の上昇率のものも多く、興味深い結果となりました。

このリターンランキングは、8月の1ヶ月間でのテーマ・投資スタイルの全組み合わせの値上がり益のランキングにしたものです。

*本ランキングの算出基準は本文最下部に記載。

寿司

グロース型 月間リターン +13.2%(第1位)

「寿司」グロース型の8月の価格推移は、+13.2%の上昇となりました。

組み入れ比率32.2%の元気寿司が、+54.2%と大幅に上昇したことがテーマのリターンに大きく寄与しました。

元気寿司は既存店の売り上げが好調であったことや、食品廃棄ロスの削減効果などにより、本年度第2四半期及び通期業績予想の利益の大幅な上方修正を行いました。

寿司 ~巻くも握るも散らすもOK!酢飯と鮮魚のハーモニー~

サイバーセキュリティ

バランス型 月間リターン +9.2%(第2位) ディフェンス型 月間リターン +8.1%(第6位)

「サイバーセキュリティ」ディフェンス型の8月の価格推移は、+9.2%の上昇となりました。

ソフトバンク・テクノロジーは20.4%と最も大きな組み入れを行いましたが、セキュリティソリューション事業の売り上げが伸び、本年度第1四半期の決算が大幅な増益となりました。株価は+23.5%上昇しました。

トレンドマイクロも二桁の売上増・利益増となり、株価は+6.2%の上昇です。

GMOクラウドもセキュリティ事業が好調、中間決算が40%超の増益でした。株価は+33.1%の上昇となりました。

サイバーセキュリティ ~増え続けるサイバー犯罪。かかせないのは「情報防御力」~

再生医療テクノロジー

バリュー型 月間リターン +9.1%(第3位) グロース型 月間リターン +8.2%(第5位)

「再生医療テクノロジー」バリュー型の8月の価格推移は、+9.1%の上昇となりました。

ニプロは医療関連が伸び、本年度第1四半期の決算で売上・営業利益ともに二桁増、株価は+9.0%となりました。

タカラバイオは同社初のウイルスによるがん治療薬の承認申請を年内に行うというニュースに加え、同薬のライセンス契約を韓国企業と締結したという発表を行いました。株価は+11.5%上昇しました。

ノーリツ鋼機はヘルスケアセグメントが順調に伸び、本年度第1四半期の決算が好調であり、株価は+36.3%の上昇となりました。

再生医療テクノロジー ~人のもつ「細胞」と「自己修復力」で、医療技術は次のステージへ~

ジェネリック医薬品

バリュー型 月間リターン +8.5%(第4位)

「ジェネリック医薬品」バリュー型の8月の価格推移は、+8.5%の上昇となりました。

沢井製薬及び東和薬品は、両社ともにジェネリック医薬品の売り上げが好調で、本年度第1四半期の決算が増益でした。このテーマで32.1%の組み入れを行った沢井製薬の株価は+12.5%の上昇、7.6%の組み入れを行った東和薬品の株価は+24.6%上昇しました。

日本調剤は25.3%の組み入れを行い、7月末に自社株買いが発表され、オンライン服薬指導の事業認可も得るなどの発表もあり、株価は+16.8%の上昇となりました。

ジェネリック医薬品  ~低費用&低価格。財政とお財布の救世主、来たり~

大阪

グロース型 月間リターン +7.4%(第7位)

「大阪」グロース型の8月の価格推移は+7.4%の上昇となりました。

33.4%の組み入れを行ったステラケミファや、組み入れ率19.0%の小野薬品工業の株価の上昇が寄与しました。

ステラケミファはフッ素高純度薬品の値上げが着実に進んだ結果、本年度第1四半期の決算が増益となり、株価は+15.0%の上昇となりました。

小野薬品工業はがん免疫薬「オプジーボ」の売り上げが好調でした。同薬と他の医薬品との併用療法の開発も発表され、株価は+10.8%上昇しました。

大阪 ~西日本経済の中心、活気と交流で賑わう水の都~

現在FOLIOでは計63テーマを公開中です。すべてのテーマはこちらからご覧ください。

リターンランキングについて
・テーマ紹介のために、テーマと投資スタイルの全組み合わせを対象に調査を行っています。
・テーマと投資スタイルの当該組み合わせにおいて、当該月の前月の最終営業日の終値と当該月の最終営業日の終値を比較し、当該1か月間運用した場合に想定される運用成果のバックテスト結果をランキングにしています。
・リバランスは考慮しておらず、当該月の前月の最終営業日時点の株数を当該一か月間保有したと仮定しています。
・株数は、営業日18時頃に翌日基準値段を参考に算出しています。
・銘柄の組み入れ比率及び値上がり益の数値は小数点第2位以下を四捨五入しています。
・データの算出に、配当、取引手数料、譲渡益税、その他消費税等の諸経費は考慮しておりません。

本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供のために株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

株価等のデータについて
・「日経平均株価」の著作権その他一切の知的財産権は株式会社日本経済新聞社に帰属します。
・Copyright © 2018, Thomson Reuters. All rights reserved. トムソン・ロイターから書面による事前承認を得ることなく、フレーミング又はこれらと同等の手段によりトムソン・ ロイター・コンテンツをコピー、再出版、再配信又は引用することは禁止されています。トムソン・ロイター(Thomson Reuters)及びトムソン・ロイターのロゴは、世界中のトムソン・ロイター・グループ各社の商標であり、かつ登録商標です。 本書に含まれるコンテンツ(「本コンテンツ」)は、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、有価証券の「買い」、「売り」又は「保留」のオファーとして使用されてはなりません。本コンテンツは、投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関する如何なる推奨もしません。本コンテンツの使用は、資格ある投資専門家の投資助言にとって代わるものではありません。トムソン・ロイターも、その第三者コンテンツ・プロバイダーも、本コンテンツの正確性、完全性、適時性について保証せず、本コンテンツの使用、コンテンツのエラー、誤謬、不正確性又はそれらに依拠してなされた行為から生じる一切の結果について、何らの責任も負いません。トムソン・ロイターは、第三者からのコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、第三者コンテンツ・プロバイダーによって提供されたいかなる見解又は 意見を是認せず、その正確性について保証しません。本コンテンツは、時間の経過により不正確となる場合があり、したがってヒストリカルデータとしてのみ解釈されるべきであります。

株式会社FOLIO
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
取引においては価格変動等により損失が生じるおそれがあります。
リスク・手数料の詳細はこちら