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波乱の1年だった昨年の株式市場、今後の株価はどうなる?

▼3つのポイント
✔6年間連続してきた年間の株価上昇がストップ
✔様々な下落要因が挙げられるが、多くに共通するのは「世界経済の先行きへの不安」
✔2019年もしばらくは不安定な環境が続きそうだが、「実際に景気減速するのか」がポイント

 あけましておめでとうございます。旧年中はFOLIOをご愛顧いただき、ありがとうございました。

 12月末の日経平均株価は、20,014.77円前月末から-2,336.29円(-10.45%)と、2018年において月間2度目の2,000円を超える下げ幅となりました。また、年間では-2,750.17円(-12.08%)となり、2012年から6年間続いた年間の株価上昇は途切れてしまいました。

 2018年12月は、株価に影響を及ぼす出来事が毎日のように頻出しました。先日のレポートでもお伝えしましたが、大きく分類すると、以下の3つです。

・米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱などの各国の政治問題
・米国の中央銀行と金融市場との間で、景気に対する認識のずれが生じていること
・各国の景況感を表す指標の鈍化

 これらに共通しているのは、「世界経済の先行きへの不安」であると思います。基本的には、日本の株式市場と世界の景気は密接な関係にあり、ここ数年間は世界経済が緩やかに成長していたため、日本の株式市場も同様に上昇基調にありました。しかし、2018年に入り、これまでしっかりしていた世界経済が減速してしまうのではないかという不安感が少しずつ現れ始め、その影響が株価の下落として生じていると考えられます。
 2018年の日本の株式市場は、2月の「VIXショック」(※ 2月6日の世界同時株安)の急落から始まり、10月には日経平均が約27年ぶりの高値を回復、その後の3ヶ月で5,000円超の大幅下落と慌ただしい相場展開となり、投資環境としては非常に難しい1年でした。

 2019年もしばらくは不安定な状況が続く可能性がありますが、今年の株式相場を見るうえでのポイントは、「実際に世界の景気が減速し始めるのかどうか」であると思います。企業の決算内容や経済指標のデータで景気減速の兆候が見え始めたとしても、各国の政治問題が解消に向かうことや中央銀行が政策を変更するといった事象が起こりうるため、状況が一転する可能性もあります。そのため、政治・経済動向や金融市場から目が離せない展開が予想されます。


 FOLIOでは、「今、世の中で何が起きていて、これから何が起ころうとしているのか?」をできるだけ分かりやすく発信していきたいと考えております。また、多くの人々の中長期的な資産形成を応援し、「投資」が皆様の日常生活の一部となるように、サービスの質の向上に努めてまいります。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。


テーマのリターンランキング


このリターンランキングは、12月の1カ月間でのテーマ・投資スタイルの全組み合わせの値上がり益をランキングにしたものです。

■コーヒー

・ディフェンス型 月間リターン-5.1%(第1位)
・グロース型 月間リターン-5.6%(第4位)

「コーヒー」ディフェンス型の12月の価格推移は、-5.1%の下落となりました。
組み入れ比率5.4%のサントリー食品インターナショナル+4.2%の上昇で、テーマのリターンに大きく貢献しています。
サントリーは、同業他社の値上げの表明によって、清涼飲料業界の全体の値上げが期待されました。

コーヒー ~豆の香りと風味を、ゆったりとした時間と共に~

■業界No.1

・ディフェンス型 月間リターン-5.2%(第2位)
・バリュー型 月間リターン-5.8%(第6位)

「業界No.1」ディフェンス型の12月の価格推移は、-5.2%の下落となりました。
組み入れ比率32.2%のセブン&アイ・ホールディングス-3.2%の下落に留まり、テーマのリターンに貢献しています。
セブン&アイ・ホールディングスは、11月の月次情報を発表しました。

業界No.1 ~業界トップは俺だ!先頭を走り続ける企業~

■第4次アニメブーム

・バリュー型 月間リターン-5.4%(第3位)

「第4次アニメブーム」バリュー型の12月の価格推移は、-5.4%の下落となりました。
組み入れ比率8.9%の東映アニメーション+11.7%の上昇で、テーマのリターンに大きく貢献しています。
東映アニメーションは、12月に公開された人気アニメの映画が好調でした。

第4次アニメブーム ~成長を続ける国内市場!そのクオリティと独自性は海外でも再評価~

■健康食品

・ディフェンス型 月間リターン-5.6%(第5位)

「健康食品」ディフェンス型の12月の価格推移は、-5.6%の下落となりました。
組み入れ比率17.2%のサントリー食品インターナショナル+4.2%の上昇で、テーマのリターンに大きく貢献しています。

健康食品 ~栄養が不足しがちな現代人は、「食」で手軽に健康維持~

■クッキング

・バリュー型 月間リターン-5.9%(第7位)

 「クッキング」バリュー型の12月の価格推移は、-5.9%の下落となりました。
組み入れ比率19.1%の味の素-0.3%の下落に留まり、テーマのリターンに貢献しています。
味の素は、社長のスモールミーティングを開き、経営改革の方針を発表しました。

クッキング ~作って楽しい、食べて美味しい!「食」と向き合って心を豊かに~

現在FOLIOでは計82テーマを公開中です。すべてのテーマはこちらからご覧ください。

■ リターンランキングについて
・テーマ紹介のために、テーマと投資スタイルの全組み合わせを対象に調査を行っています。
・テーマと投資スタイルの当該組み合わせにおいて、当該月の前月の最終営業日の終値と当該月の最終営業日の終値を比較し、当該1か月間運用した場合に想定される運用成果のバックテスト結果をランキングにしています。
・リバランス及びリアロケーションは考慮しておらず、当該月の前月の最終営業日時点の株数を当該一か月間保有したと仮定しています。
・株数は、営業日18時頃に翌日基準値段を参考に算出しています。
・銘柄の組み入れ比率及び値上がり益の数値は小数点第2位以下を四捨五入しています。
・データの算出に、配当、取引手数料、譲渡益税、その他消費税等の諸経費は考慮しておりません。

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